ワンちゃんが消化不良でおなかを壊すと「フードを換えた方がいいのではないか?」「缶詰に切り替えようか」などと考えることが増えると思います。
今回はドライフードと缶詰を消化の点で比較してみました。
ドライフードはカリカリと食べられるフードで水分が10%以下なのに対して、缶詰は75%ほどの水分量があるため、基本的には缶詰の方が消化が良いと考えられます。
そのため、もし「愛犬がご飯を食べない」「おなかを壊しやすい」などのお悩みがある場合には、缶詰タイプのものに変えてあげるのも良いかもしれません。
犬の嗜好性も高いので、好き嫌いが激しいワンちゃんにも良いですね。
内臓機能の低下が起きやすい老犬にも缶詰はおすすめですが、7歳を過ぎたら急に内臓が弱くなるということはありませんので、7歳ごろまで成犬用でそこから少しずつシニア用に切り替えてあげて、その後お腹の様子を見ながら缶詰に変えてあげるのがおすすめです。
実際、12~13歳でもドライフードを食べるワンちゃんもいますよ(^-^)
ドッグフードは2000年ごろからどんどんと質の良いものが増え、いまではプレミアムドッグフードが主流になりつつあります。
犬の消化吸収についてもしっかりと考えられたものが多く、お腹に優しい原料や成分が使われるようになっています。
特に穀物が入っていないグレインフリーのドッグフードは、一般的なフードと比べ消化吸収が早く、犬の内臓への負担を減らします。
こういったドライフードは缶詰と比べるとさほど消化吸収に差はないため、愛犬のおなかの調子が悪いからといって切り替えても効果がない場合があります。
場合によっては今まで食べていたドライフードの方が消化吸収性が高く、缶詰に変えたことで悪化することも考えられます。
もし、ワンちゃんのおなかの調子が悪いことが理由でドライフードから缶詰フードに切り替える場合は、消化吸収性の高いものを選ぶことが大切です。
缶詰の中でも消化吸収率が高いものを見分けるにはどの部分をチェックすればよいのでしょうか。
そのポイントとなるのが、たんぱく質と食物繊維です。
質の良いたんぱく質が使われているかの確認は当然として、さらに消化吸収性の高いものが使われているかが大切になります。
缶詰に「消化器サポート」などと書かれていたらまず間違いないですが、念のためその根拠をチェックしてから購入するようにしてください。
次に大切なのが食物繊維の質と量。食物繊維には便が出やすくなる作用や腹持ちを良くする作用があり、犬にとって必要なのですが、摂りすぎると内臓への負担が高まり下痢や嘔吐の症状を引き起こすことがあります。
下痢・嘔吐対策としてビタミンB群やカリウムが強化されているものを選ぶと栄養損失を防止できます。
缶詰に野菜をトッピングする際には、茹でたキャベツやブロッコリー、にんじんなど犬が比較的消化しやすいものを与えるようにしてください。
しかし、どんな野菜でもトッピングの量を増やすとやはり下痢や嘔吐の原因にもなります。
病院でもお腹が弱いワンちゃん向けのウェットフードの販売はありますので、缶詰フード選びに迷ったら相談してみると良いでしょう。