ペットの健康志向が強まる中で、ペット用のサプリメントの開発も進んでいます。しかしながら、本当に犬にサプリメントが必要なのでしょうか。
総合栄養食のドッグフードは、タンパク質やミネラル、ビタミンなど栄養バランスを考えて作られたもの。基本的には、サプリメントなしでも十分長生きできると考えられます。
したがって、健康維持というよりは、何か持病を持っていたり体調がすぐれないときにサプリメントを与えるという考え方が一般的です。
犬のサプリメントには、不足しがちな栄養素を補うもの、病気の予防や治療を目的としたものなど様々なタイプのものが販売されています。
犬の軟骨強化をサポートするサプリメント。骨を作るカルシウムの代謝にも大きく影響します。グルコサミンとコンドロイチンは同時に摂取することで相乗効果が得られます。
「食欲がない」「うんちがゆるゆる」など主に胃腸が弱いワンちゃん向けのサプリメント。乳酸菌で体内環境を整え、お腹の調子を安定させます。最近では、乳酸菌に酵素や抗酸化成分をプラスしているものが増えています。
もともとすべての細胞に存在する成分で、生きるために必要なエネルギーを作る働きがあります。年齢とともに減少する性質を持ちます。
上記のサプリメント以外にも、ビタミンC、オメガ3脂肪酸、カルシウムなど、数えきれないほど販売されています。
犬用サプリメントは、人間用と同じで、摂取したから持病が治るというものではなく、持病に効果があるとされる成分を補給するものだと考えておいてください。
飼い主
犬に人間用サプリメントを与えてもいいの?
minami
犬に人間用サプリメントを与えることは基本的にはOKです。人間用は、犬用のものより基準が厳しいため、より安心できるというメリットがあります。
しかし、成分によってはワンちゃんに合わないことも考えられるので、成分チェックは忘れずに行ってください。1日に必要な摂取量、過剰摂取によって生じる副作用なども調べておくと安心です。
最初にお話ししたように、総合栄養食のドッグフードを与えているのであれば、サプリメントでの栄養補給は必要ありませんが、ビタミンCに関しては意外ととれていないことが多いので個体によっては有効に働くことがあります。
ビタミンCの主な効果は、免疫力の維持。細菌の感染症などを予防します。犬にはビタミンCを生成する力が備わっていますが、老化やストレスでその力が弱まるため、ビタミンC不足のワンちゃんにはサプリ供給をおすすめします。
高齢で元気がなくなってきたという場合には、ビタミンEサプリメントが適しています。ビタミンEは、心臓や循環システムの機能を高める効果があることで知られています。
また、天然の老化防止剤ともいわれ老化のスピードを緩める性質があることが分かっています。